予備

岩手県産の久慈琥珀、78ｇのシーアンバー原石です。破断面が少なく、自然状態で整った形状です。 2021年の2月に北三陸（洋野町）の海岸で、地元の方によって採取された大型の原石です。

北三陸では複数の海岸で琥珀が拾えます。陸地から延伸する琥珀胚胎層が海中にまで達しており、海が荒れると掘り起こされ、比重の関係で海水に浮くため、海藻に絡まって波打ち際に漂着します（バルト琥珀もこのようにして冬の海が荒れた日に漂着します）。内陸の浅い胚胎層で採取された久慈琥珀は酸化によって脆いことが多く扱いに注意が必要ですが、シーアンバーの特徴としてクラックが見られないことが多く、この個体も実際ソリッドです。そのため研磨してもおそらく歩留まりが良く、しかも厚みのある形状のため宝飾品への加工にも向いていると思われます。表面に数か所フジツボが付着していた痕跡があり、シーアンバーであることを客観的に示しています。自然光やLEDライトで透かして見ると、内部はこの地域に典型的な赤褐色の琥珀です。

久慈琥珀は約8000万年前の白亜紀後期（サントニアン～カンパニアン期）の、まだ恐竜が生存していた時代に起源をもつ、世界的に見ても学術的に貴重な琥珀です。

◆琥珀の大きさ：63x58x39ｍｍ
◆琥珀の重量：78グラム（+/-0.5ｇの誤差があります）
◆具体的な採集地（海岸名）につきましては、添付のラベルに記載しております。

画像1: UVライト（375nm）照射で鮮やかな青色に蛍光します（白色LEDライトでは緑色系に蛍光しますので、いわゆるブルーアンバーではありません。久慈産琥珀からはブルーアンバーは知られていません。）
画像2: 自然光・白背景 （左手上方に見えている白い部分はフジツボの付着していた痕跡です）
画像3: 自然光・てのひら
画像4: 自然光・朝日が斜位から当たるようにして、内部の色調を示しています。
画像5: 「表」面、自然光
画像6: 「裏」面、自然光
画像7: 側面1、自然光
画像8: 側面2、自然光

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